【アパレル接客販売】試着後は視診・問診・触診を行うこと
商品説明とか褒めたりするのは2の次なんだわ
お客様がお店にある商品を着用した状態で出てきます。
その際に商品説明やお褒めの言葉(かわいい等)をかけるのは2の次。
最初に行うべきは、視診・問診・触診を行うことです。
では何故、視診・問診・触診を行う必要があるのか。
そして、視診・問診・触診とは何なのかについて、解説していきますね。
視診・問診・触診とは
そもそも視診・問診・触診とは一体どういうことか。
簡単に説明すると、
問診:質問をすること
触診:サイズが合っているか手で触れて確認すること
です。
これらをお客様が試着室から出てきた場合は1番最初に行う必要があります。
理由は単純で、お客様のニーズを的確に引き出す為です。
これら3つを行うことによって、よりお客様の欲しい商品(洋服や靴など)を見える化(可視化:具体的に分かるようになること)することができるからですよ。
では視診・問診・触診の効果について、1つずつ解説していきます。
視診を行う重要性
視診・目で見て判断することの重要性についてですが、
・お客様に似合っているかどうか
・お客様の表情を見て、今身に付けている商品が好みかどうか
・お客様の触れた部分を見て、気になる箇所があるかどうか
といった項目になります。
さらにこれらを細分化して解説してきますね。
サイズが合っているかどうか
文字通りサイズが合っているかどうかを目で見て判断します。
明らかにサイズが大きい、ピチピチすぎる洋服は好ましくありませんので、もっと適切なサイズの洋服を勧めることを検討しましょう。
サイズ以外にも、着丈や袖の長さ。
スカートやボトムスであれば裾の長さも確認して下さい。
改めて目で見て確認する項目は
・袖の長さ(長いか短いか)
・着丈の長さ(長いか短いか)
・裾の長さ(スカート・ワンピース・ボトムスが長いか短いか)
・腕周り(きついかゆったりし過ぎているか)
といった項目になります。
明らかに長さやサイズが合っていないからと言って
なんて言わないで下さい(顧客や信頼関係のあるお客様であれば別)。
お客様に似合っているかどうか
実はあまり使わない項目です。
なぜあまり使わない項目かと言うと、
・試着前にお客様のニーズを把握していること
というのが条件になる為です。
・ニーズが分からない
状態で、自身の感性やセンスで似合っているかどうか判断してしまうと
と、食い違いが生じてしまい、お客様の購買意欲を無くしてしまう恐れがあります。
なぜなら信頼関係ができていない、ニーズがよく分からないで試着するお客様が殆どだからです。
ただし、お客様から
といった質問をしてきたら対応して頂いて問題ありません。
…が、正直言うと、これは明らかに
・後押しをして欲しい
というケースが多いので
と、お客様を褒めるセリフがベストです。
的確にアドバイスをできる知識や技術が備わっているのであれば、自分自身が思った通りの説明をお客様にお伝え下さい。
お客様の表情を見て、今身に付けている商品が好みかどうか
表情を見て嫌そう・嬉しそうかどうかですが、露骨に表現するお客様は正直いらっしゃらないと思います。
とは言え、
と思い、つい嬉しくなるお客様もたまにいらっしゃいます。
反対に、
と思って、露骨に嫌な顔をする・態度に表す客様もたまに存在します。
前者であれば、お褒めの言葉や商品説明など、お客様にとって有益な接客を。
後者であれば、他の商品をさり気なく持ってくるのが良いでしょう。
たまにですが、その「たまに」のお客様相手の表情を見逃さないようにすると、着実に売り上げアップに繋がりますよ。
お客様の触れた部分を見て、気になる箇所があるかどうか
かなり重要な項目です。
例えば肩、例えば袖、着丈や身幅、太ももなどなど、お客様が触れた項目というのは、
・その箇所がコンプレックスである
といった理由が挙げられます。
つまり、お客様が触れた箇所というのは「気になる箇所」であるので、
といった質問を投げかけるのが良いでしょう。
もし明らかにきつそう・でかそうであれば、
・別のデザインの似たような商品を持ってくる
のが良いでしょう。
以下、一般的に気になる箇所の項目と、触れる理由の心理一覧です。
身幅:太って見える、お腹などのラインが隠れない・サイズが大きくて野暮ったい気がする、等
二の腕(袖の長さ):二の腕が細すぎ・太すぎて隠したい、きつすぎて痛い、等
着丈の長さ:短くて若すぎる、長くて身長に合っていない・野暮ったく見える、お尻が隠れない、等
背中:背中のお肉が隠れていない、露出し過ぎているから隠したい、等
太もも:きつくて動きづらい、シルエットラインが野暮ったい・若すぎる、等
ウエスト周り:お腹が乗っかる、ブカブカ過ぎて気持ち悪い、等
問診を行う重要性
問診・お客様に質問をすることの重要性ですが、
についてを聞きます。
先程の視診項目で「サイズが合っているかどうか」を目で見て判断すると言いましたが、
・ジャストサイズではあるが、お客様の好みではない
といったニーズを確認する必要があるからです。
筆者も10台後半~20台前半にかけては、超タイトな服装を好んでいました。
それこそ
・袖の長さは足りていない(ツンツルテン)
・着丈は短い
・ボトムスのウエストはかなりきつい
といった服装を好んで買っていたのです。
本来案内すべきはお客様のサイズに合っている商品です。
だからと言って、目で見て確認しただけで質問もせずに
なんて言った日には
といったすれ違いが発生してしまいます。
また、見た感じちょうど良さそうに見えても、
・ふとももがきつい・痛い
・そもそもこのサイズで合っているかどうか分からない
等といった事もあり得るので、きちんと質問をするようにしましょう。
視診も重要ですが、問診も非常に重要な項目です。
問診もせずに目で見て「大丈夫OK」と、勝手に判断しないようにして下さい。
触診を行う重要性
単純にサイズが合っているかどうかの確認ですが、
となっています。
例えばボトムスの場合ですが、
・ウエストのゆとりはげんこつが入る位か、それとも手が入る位か
・ふくらはぎはどの程度余裕があるか
等の箇所を手で触れて改めて大丈夫かどうかを確認するのです。
こういった触診を行うことによって
といった誤差を修正することができます。
人間面白いもので、
・お客様本人にとっては「これがジャストサイズだ!」と思い込んでいて、実はきつい・ゆるい
といった事があるのです。
そういった目での情報やお客様の質問だけでは足りない、確実な情報を得るに当たって触診が必要になりますよ。
注意点として
・対異性(男性販売員であれば女性のお客様・女性販売員であれば男性のお客様)の場合の触診は避ける
・必要以上に触り過ぎないようにする(せいぜい3箇所までに留めておいて下さい)
といった事を気を付けて下さい。
特に男性販売員が女性のお客様に触れることだけは絶対に避けて下さい。
クレームに繋がる・嫌がる可能性が高いです。
靴の触診は非常に需要です
特に靴でのサイズ感を判断する上で重要な項目です。
理由としては、
・そもそもお客様自身がサイズが合っているか分かっていない
からです。
基本的な項目としては
・ワイズ(足の幅)がきつくないか
・踵の部分はピッタリか
の3箇所が靴のサイズ感としては大事になりますよ。
靴の中でも最たる重要な項目として、婦人靴(ヒール)は、絶対にサイズ確認(触診)を行って下さい。
先程の3箇所が合っていないと
・外反母趾(もしくは内反拇趾)になりやすくなる
・転びやすくなる
といった危険性が伴います。
ただし、婦人靴専門店以外となると、長さや足幅(木型)などの細かなサイズ展開ができないので、ある程度は目をつぶる必要があります。
もし婦人靴専門店以外で、
とお客様が仰るのであれば、そこはお客様のニーズを優先して下さい。
まとめ
改めて視診・問診・触診の重要性としては
問診:お客様自身のサイズのニーズを把握する(こちらが小さい・大きいと思っていても、お客様の立場からするとちょうどいいケースがある為)
触診:触診や問診では分からない・怪しいと思う部分を手で触れて確認する
といった事を確認し、
・更なるお客様ニーズの引き出し
を行うことができます。
それができた後に、商品説明なりお褒めのセリフなりを伝えるようにして下さいね。